「同期が先に出世してしまった」
「自分はあの人のように頭が良くない」
「周りの同年代と比べて年収が低い」
この悩みに答えます。
私も以前は周りの人たちと勝手に比較して自分の小ささに凹んでいました。
よくビジネス書には「人と比較するのはやめよう」とか書いてありますし、このことはわかるのですが、人間である以上そのことは避けられないと思います。
人間の心理として人と比べてしまう。
だったら人と比べて凹んでしまうことを、良い方向にポジティブな意味に持っていくことの方が現実的なのではないでしょうか。
なので、この記事では、人と比較してしまう心理や原因や劣等感をプラスに変える思考法について解説していきます。
よかったら読んでみてください。
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人と比較してしまう心理や原因
なぜ、人は他人と比較してしまうのでしょうか。
他人と比較するということは脳の正常な機能の1つで、自分自身をより客観的に評価したり周りと比べて自分が変ではないことを確認して安心したりするためです。
つまり社会における自分の位置を確かめるためなんですよね。
これを心理学では「社会的比較理論」と言います。
社会的比較理論とは
この社会的比較理論は、自分とは異なる立場やかけ離れた人ではあまりありません。
例えば20代の男性の場合、50代の男性やモデル、趣味嗜好が全く違う人などとは比べません。
イチローがどれだけ活躍しようがお金を稼ごうが、一般人の私たちは彼と比較しませんよね。
つまり人との比較はある程度立場の近い人でしか起きません。
同年代だったり、同じ会社で働いている人だったり、自分と共通点があったり。
さらに比較対象の選び方にはある傾向があります。
自分に自信があったり向上心が高かったりすると自分より優れた人と比較します。
たとえば「あの人はすごいな」「あんなふうになりたい」などと思うこと。
一方、自分の自信や向上心が低下している人は自分より劣った人と比較します。
「あの人よりは自分の方がマシ」などと思って自信を回復しようとするのです。
比較して凹む理由
ではなぜ比較して凹むのでしょうか。
社会的比較理論の通りなら、上の立場の人と比較したらモチベアップをしますし、下の立場の人と比較したら自信回復です。
このことはずっと疑問だったのですが、アドラー心理学についての本を読んでいるときに腑に落ちました。
その原因は、劣等感のこじらせです。
多くの人は何かしらの劣等感を持っています。
むしろ劣等感を持っていない人の方が少ないのではないでしょうか。
劣等感とは周りの人と比べて劣っているところです。
劣等感はマイナスの印象を受けるかもしれませんが、アドラーは劣等感を利用すれば自分を成長させるきっかけになるとしてます。
逆に劣等感をこじらせると、何をしても「私には無理」と逃げてばかりになってしまう恐れがあると言っています。
自分がいかに劣等であるかをひけらかす事で、自身の課題を避けようとするんですね。
ただ目の前のことを逃げるために周りと比較していただけだったのです。
劣等感をプラスに変える思考法
劣等感は上手に使えば、努力と成長のエネルギー源になります。
人間は、理想や目標と現実のギャップを埋めるために努力する生き物です。
人類の文化が発展したのも、他の動物に比べて身体能力が劣っていたからと言えます。
劣等感をプラスに変えるためには、自分がコントロールできることに集中することです。
このことをアドラー心理学では「課題の分離」と呼びます。
他人の課題には踏み込まず、自分の課題に集中する
劣等感を感じることは様々ありますが、その中身を見ていくと「自分がコントロールできること」と「自分ではコントロールできないこと」に分けられます。
たとえば「同期が自分よりも早く出世してしまった」で考えてみましょう。
同期の出世は会社の課題であり、コントロール出来ません。
自分がコントロール出来ないことに相手の責任なので、思い悩むのは意味がありません。
しかし、同期の出世を見たとき、自分がどう思うかはコントロール出来ます。
なぜ、同期の出世を見たとき、どう思ったのかを具体的に分析してみるのです。
同期との能力の差に劣等感を感じたら同期とは違う能力を伸ばす燃料にします。
逆に能力の差がないのなら、会社の課題なので、ただの巡り合わせかと思います。
同期の出世による収入の差ができることに劣等感を感じたら、副業をするなどします。
このように課題の分離して考えれば、自分がなすべきことがわかるので、自分でコントロールできることは、その劣等感をバネにして努力すれば良いのです。
自分以外の課題には踏み込まないことが大切です。
まとめ
以上、人と比較してしまう心理や原因や劣等感をプラスに変える思考法でした。
本記事のまとめ
- 人と比較してしまう心理や原因は、社会における自分の位置を確かめるため
- 比較して凹む理由は、劣等感のこじらせ
- 劣等感をバネに努力するには、課題の分離が必要
- 他人の課題には踏み込まず、自分の課題に集中する
SNSの発達で周りの人間の行動や生活が手に取るようにわかるようになりました。
しかし、そのおかけで周りと自分を比べる機会も多くなってしまいました。
他人のライフスタイルを羨ましいと思うときも多々あると思います。
そのときは、自分の価値観を見つめ直しましょう。
友人がたくさんいることに劣等感を感じたら、その劣等感をバネにして友人を増やす努力にすればいいですし、自分にとって一人の時間が大切だと気づけば妬む必要がなくなります。
何のためにSNSをやっているのかを考えてしまったら、最悪SNSをやらないでもいいのですしね。